小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

煙草は嗜みますが、依存はしていません

 値上げ以来、「煙草をやめる!」と頭から湯気をあげて頑張る人が増えている。
 健康のためにはそれもよかろうが、長きにわたってさんざん依存してきたものを、そう簡単に体と心の両方から切り離せまい。だから苦しむ。苦しいことは辛いから、挫折する。その繰り返しを、わたしも昔、何度か経験した。

 そこで思い至ったことがある。
 「絶対吸わない」などと決めるから、たった1本吸っただけで、「負けた」と言って、やすやすとスモーカーに戻ってしまうのではないか。たとえ1本吸ったって、次の1本が一週間後、ひと月後、半年後だったら、健康には問題なしではないか。
 つまり、依存状態から抜け出さえすれば、それでいいのではないか。

 そうしてわたしは今、年に3、4回は喫煙する「煙草はたしなみます。しかし、依存はしていません」という身になった。
 これが、わたしが煙草への依存から開放された道のりである。まったく苦しむことはない。
      ↓↓↓

1.煙草への依存から抜けだそうと思い立つ。

2.煙草を吸いたくなったとき、火をつける前に一度大きく深呼吸してから、本当に今吸いたいか、と自問する。吸いたければ吸う。そうでもないなと思ったら、煙草をしまう。

3.ひたすら「2」を続ける。だんだん「そうでもないな」の回数が増える。

4.数か月~半年くらいして、「そうでもないな」が圧倒的になり、外で煙草を吸うことがほぼなくなったら、煙草を持ち歩くのをやめる。家には保管しておき、自由に吸う。外で吸いたくなったら、もらい煙草でしのぐのもよし、買ってもよし。

5.ひたすら「4」を続ける。だんだん家でも煙草のことを忘れるようになる。ほぼ吸わなくなっても、煙草を捨てたりせず、ジップロックの袋に入れて冷凍しておく。


 古い洋画などを見ていると、かっこいい女が細身の煙草をすぱっと吸うシーンに、しびれることがある。酒と同じで、「喫めません」より「たしなむ程度に」がかっこいいと、わたしは思うのだ。
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by etsu_okabe | 2011-01-20 03:38 | 日々のこと/エッセー