小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

クレームとイチャモン

「クレームしつこい」と牛丼店店長が会社員を刺殺

 クレームとイチャモンは違う、と思う。
 クレームは理不尽な被害や不公平な扱いを受けた人がその不満を訴える「苦情」、イチャモンは「難クセ」だ。
 持ち帰り弁当の中身が片寄っていたとか、出来上がるまでの待ち時間に水を出さないとか、被害者がつけていたのは「苦情」ではなく明らかに「難クセ」だ。これを「クレーム」と言ってしまうと、正当なクレーム(弁当の中に虫が入っていたとか店員が会計をごまかしたとか)をつけている人まで悪人になってしまう気がして恐ろしい。

 同じことを、企業に対しても思う。
 わたしが以前所属していた企業では、顧客のクレーム対応が適切にできるかどうかも、スタッフの勤務評価の対象だった。
 このとき社内では、電話口で怒鳴り散らす客は全て、その内容に関わらず「クレーマー」と呼んでいたので、クレーマー=「困ったイチャモン野郎。話しの通じないキチガイ」と誤って捉えているスタッフが多くいた。そんなスタッフが、正当なクレームに対してまで攻撃的で横柄な対応をし、話がこじれてしまうこともよくあった。
 それとは逆に、マニュアル通りの「誠意ある対応」をしなければと思うあまり、ただのイチャモンにまで神経質に対応し、精神的に大きな苦痛を受けて辞めていくような人もいた。

 クレーム=正当な苦情→企業の改善に繋がる顧客からのメッセージ
 イチャモン=難クセ→ただの言いがかり

 とはっきり分けた上で、企業はそれぞれに相応しい対応方法を従業員に教育すべきではないだろうか。

 わたしは今回の事件、牛丼屋の店長がただのイチャモンに対して律儀にマニュアル通りのクレーム対応をしようとし、空回りの末ストレスを溜めこみ、自爆してしまったのではないかと思われてならないのだ。

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by etsu_okabe | 2004-12-12 14:28 | 日々のこと/エッセー