小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

ただ今燃焼中

 森山大道を追ったドキュメンタリー映画『ニアイコール森山大道』の最後に、森山さんが寺山修司から問いかけられた言葉について語るシーンがある。

「モリヤマダイドーよ、お前は写真で何を燃やすのか」

 写真でも絵でも音楽でも文章でも言葉でも、それらを使って表現をしようとするとき、それによって何かを燃やさなければ表現する意味がない。いや、でき上がった作品そのものよりも、むしろ燃やしたモノの方が作品の本質なのだ、ということだろう。
 いかにも寺山修司らしい言葉で、惚れ惚れしてしまう。

 ところで、燃やす、とは何だろうか。
 わたしはそれを「情熱」のようなポジティブなものと捉えることができない。それより、殺す、と置き換えてもいいような、後ろ向きな意味に捉える方が好きだ。
 例えば、寺山修司はあの膨大な文章で「過去」を、甲本ヒロトは平易な詩とメロディで「退屈」を、つげ義春は山も谷もない物語で「社会」を、めらめらぱちぱちと燃やしていたように思うのだ(今思いついた好きな人をピックアップしたので脈絡なし)。

 しつこいようだが去年までの約2年間、点火してもすぐショボショボと衰えて、ただくすぶらせているだけの日々を送ってきたわたしが、最近やっと奮い立ってきた。
 今燃やさなくてどうする!
 そういったわけでただ今燃焼中、ついブログの方がなおざりに。
(もちろん、ここでも燃やしたいんですけども、なかなか)
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by etsu_okabe | 2005-02-26 22:31 | 日々のこと/エッセー