小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

『白隠展』@Bunkamuraザ・ミュージアムを堪能

 想像していたより数倍面白く、予定していた数倍の時間そこに留まったために用事をひとつ飛ばしてしまうほど堪能した、『白隠展』@Bunkamuraザ・ミュージアム。
 禅の教義を伝えるために描かれた絵、書かれた書は、ふだんそこからかけ離れた生活をしているわたしを、はっとさせ、笑わせ、反省させ、唸らせ、手を叩かせ、小躍りさせてくれたが、それでいて、簡単に"わかった"気にはさせてくれない厳しさがそこかしこに潜み、禅の思想の深淵さをつきつけてくる。
 なにかひとつでも鮮明な「!」マークを持って帰りたく、いざもう一回り、と思ったところでタイムアップの残念無念。後ろ髪を引かれながら出口をくぐり、羽織った気に入りのコートが心なしか重いのは、そこに染み入った己の傲慢不遜を知ったが故か、などと襟を立て、展示物の中でもとりわけ惹きつけられた書『南無地獄大菩薩』を胸で唱えながら、俗世に帰っていくわたしであった。

『白隠展』Bunkamuraザ・ミュージアム
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by etsu_okabe | 2013-01-20 14:30 | 日々のこと/エッセー