小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

火の用心

 恋は、鍋で湯を煮るのに似ている。

 ほどよくくつくつ煮えている湯は、恋慕の情。
 鍋の底でちろちろ燃えているのは、執着心や支配欲の火。

 火が強過ぎるとすぐに湯は減り、鍋は焦げついてしまう。
 かといって、火がなければ湯はあっという間に冷えきってしまう。

 ふと周りを見渡せば、そんな鍋がごろごろ打ち捨てられている。

 恋はいずれ終わる。
 最後の一滴が蒸発したとき、きっちり火も消そう。
 
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by etsu_okabe | 2014-01-23 20:30 | 日々のこと/エッセー