小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

「内緒にしてね」と「限定公開」

 これまでにも何度か書いたり言ったりしてきたが、「誰にも言わないって約束してね」と前置きしてからされた「内緒話」が漏洩したとき、責められるべきは漏らした者ではなく、「内緒話を最初に明かした本人」であるとわたしは思っている。
 内緒を約束させられて話を聞かされた人に、責任はない。たとえ彼が明らかに漏洩したのだとしても、悪いのは最初に話を外に持ち出した本人。責任もそこにある。
 だから、本当の秘密を、わたしは誰にも話さない。「これ内緒なんだけど」と、話を盛り上げるために前置きすることはあっても、それはいずれ公表するものか、漏れても構わないものだ。だいたい、自分は気持ちよく喋っておいて、それを聞いた他人が漏らしたのを責めるなど、お門違いもいいところだろう。

 さて。
 SNSなどの「限定公開」の使い方の中に、「内緒にしてね」の前置きに似た匂いのする事例をたまに見かけ、気にかかっている。
 範囲を区切って限定にしたところで、中身の文章も画像も簡単にコピー&ペーストできてしまう以上、それは限りなく「公開」と同じ意味を持つのに、なんとなく「公表ではありません」「友達だけに言います」という前提を匂わせている投稿。危なっかしいなと思う。
 たとえばFacebookの場合、小さなアイコンで示されているだけの「公開範囲」に、読み手ががいちいち留意して、内容の扱いに責任を負うべきだと考えているのだとしたら、いよいよ危ないと思う。

 リベンジポルノや、犯罪周囲の実名顔画像晒しなどでわかっているように、インターネットに一度載ったデータは、残る。複写される。移される。拡散される。そういう可能性がある。
 責任は、最初にそれを載せた人物にある。



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by etsu_okabe | 2014-10-05 11:38 | 日々のこと/エッセー