小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

職場内DV(ドメスティック・バイオレンス)

 家庭内で主に夫から妻や子供に対して行われる暴力、ドメスティック・バイオレンス(DV)。幸いにもそういう家庭環境に育ってこなかったわたしだが、最近、日常的にDV体験をしている。

 職場内DVだ。
(外部からは中身が見えないという意味で、職場も“ドメスティック”だと思う)

 DVには、殴る蹴る、またはレイプといった身体的暴力の他に、外部との遮断を強制する社会的暴力、そして、<怒鳴る罵る脅すばかにする、といった精神的暴力>がある。
 職場で行われているのは、この最後の<精神的暴力>。これが、仕事上の失敗に対して上司が部下を叱る、といったレベルではないのだ。隣の部屋にまで届く怒鳴り声や態度はチンピラヤクザそのもので、最後には「殺すぞ!」などというとんでもない言葉まで飛び出す。
 わたしはまだ一度も直接怒鳴られたことはないが、目の前で行われる上司の部下への罵りは、十分「お前も言うことをきかないとこうなるからな」という脅しになっている。
 そういうわけでわたしは今、毎日びくびくして過ごしている。誰かが怒鳴られ始めると、トイレに行くふりをして部屋を出る。いやな汗が出てきて、身体がおかしくなってしまいそうだからだ。
 この上司の下で何年か怒鳴られながら働いている男性は、まだ20代だというのに後ろから見たら50代の白髪頭だ。最も頻繁に<罵り・ばかにする>のターゲットになっている女子社員は、しゃっくりと奇声のチック症状が出ている。

 こう書くと、わたしが今とんでもない環境で働いていることに驚かれる人も多いだろう。自分でも書いていて寒気がしてきた。
 しかし、これはそんなに珍しい事例だろうか?
 街中にずらっと並んだ何十、何百というオフィスビルの窓を見ていると、あの中のいくつの部屋で、ああいった暴力が「当たり前」に行われているだろうかと、考えずにはいられない。

 わたしは今、事情があってこの劣悪環境から抜けることができない。また、根っからの好奇心でこの状況をもう少し深く探ってみたい気持ちもある。これほど理不尽な暴力に晒されながらも上司のもとを去ろうとしない、部下たちの心理にも触れてみたいのだ。
 それでももちろん、こんなバカバカしいことで命を縮めたくはないので、次のことは考えている。
 これさえなければ、仕事自体はやりがいがある、最高な職場だったのに。まったく、残念でならない。

※記事を書いたあとに、こんなサイトを発見→職場のモラル・ハラスメント対策室
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by etsu_okabe | 2005-06-19 09:06 | パワハラ