小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

夏休み、最後の日

 朝起きたら突然、<野口の氷屋>のかき氷を思い出した。わたしの田舎、前橋市にある老舗の氷屋だ。 甘露シロップが秘伝の味だとかで、昔どこかの民放のドキュメンタリーで取り上げられていたこともある。
 田舎にいた当時はそんなことは全然知らなくて、ただ美味しいので時々食べに行っていた。シャリシャリふわふわの細か〜い氷のつぶが、たまらない夏の味だった。

「かき氷が食べたい!」

 同じ吉祥寺に住む友人を誘い炎天下出かけると、途中でところ天を売る店を見つけた。
 路面に水槽を出して、小さなおばあちゃんが立っている。注文すると水槽から羊羹状の寒天を掬い上げ、あの憧れのところ天製造機でビニール袋にニョロロ〜ッと押し出して渡してくれるのだ。
 おいしそ〜っ。で、即買い。

 ところ天の袋をぶら下げて、甘味屋へ。
 注文はモチのロンで『宇治金時かき氷!』。
 シャクシャク、はぐはぐ、シャクシャク、はぐはぐ。
 お〜い〜し〜〜〜〜〜い。

 家に帰ってところ天を冷蔵庫に入れ、友人とビール&だだちゃ豆(枝豆のおいし〜ヤツ!)&アスパラガス、そしてシメにカレーライス。
 盛り上がっているうち2人ともところ天を食べ忘れ、友人はそのまま帰ってしまった。

 片付けをしたあと、ほどよ〜く冷えたところ天を器に入れ、酢醤油をかけてちゅるちゅるる〜っ。
 しこしこして旨いっ! 麺太めっ!  コンビニのとは大違い!!

 外からは雷の音、そしてザーッとにわか雨。
 ああ、夏だなあ。
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by etsu_okabe | 2005-08-15 23:28 | 日々のこと/エッセー