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小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

親の因果が子に報い

 新宿花園神社・二の酉前夜祭へ行ってきた。
 今年の目標は熊手ではなく、見世物小屋(昨年は熊手をいかに値切るか、がテーマだった)。

 参拝をさっさと済ませ、わくわくとのれんをくぐるとそこは朱色の異界。
 威勢のいい口上に呼び出されて現れましたるは、小屋のニューフェイス小雪太夫。赤いおべべに漆黒の髪をバサリと垂らし、不敵な笑みを浮かべております。
 この美しい少女、やおら上を向いたかと思うと鼻の穴に長い鎖をするする〜っと入れ、その端を口から出して、鼻と口でジーコジーコ引き合いまする。ひぇ〜。
「さあ、続けてこのか弱き乙女が挑戦いたします荒技!」
 口上に煽られて、小雪ちゃん、その鎖に水の入ったバケツを引っかけ、うんしょと持ち上げたぁ! いぃてててて〜〜〜。
 キラッと鼻水をしたたらせながら小雪ちゃんが退場すると、双頭牛のミイラや巨大ニシキヘビ(寒さでやる気なし)のお披露目。続いて子供騙しの手品。
 緊張が緩んできちゃったな〜と思い始めたそのとき、さあさまたまた大興奮の小雪太夫の登場だ。なんと今度は悪食の芸。首をもいだばかりの新鮮なシマヘビを、むしゃむしゃガリガリと食べまする。うげ〜〜〜〜。
 どよめきが引かぬ間に、とうとう出ました真打ち! 待ってましたお峰さん! 二十歳とも九十歳とも言うベテラン芸人、白装束でゆっくりと立ち上がりました。弟子の小雪太夫とは対照的にニコリとも笑わぬその白塗りの顔は、すでに妖怪の域。さあっ、さあさあさあっ、メインエベント人間火炎放射器だ!
 お峰さん、ぶっとい蝋燭からボタボタと垂れるロウを、大きく開けた口で受け取ります。入ります。ドボドボ入っております。まだか、まだか、まだ入るのか。若干呑んじゃいまいか。おおー、ほっぺたが膨らんでいく。満杯になるまで入れ続けます。そしてそれを、一気に、
   ブォーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!
 吐きましたぁ〜〜〜〜! 一瞬にして小屋の中が火の海にいいいっっっ!!

 す、すごかった。

 花園神社のすぐ裏はゴールデン街。いつもならここで朝まで飲んだくれを展開するわたしと友人3人組。なぜかこの夜はネオンの下をスルー。珈琲貴族にてケーキセットを食べる始末。
 夜の9時、新宿で、このメンツで、ケーキセット! どんな毒気に当てられたやら。

※以下のブログにTBしてます。
風雅遁走!
delusive pen
見世物小屋で蛇女を見てきたよ!
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by etsu_okabe | 2005-11-21 21:33 | 日々のこと/エッセー