小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

島さがし

 昨年のクリスマス、元タレントの30代の女性が自宅マンションで孤独死しているのが見つかったというニュースを聞いたとき、ひとごとではないと思った独居女性はたくさんいるだろう。
 わたしもその一人だ。
 実家は徒歩30分の場所にあるが、一週間くらい連絡しないことなどしょっちゅうだし、仕事はフリーランスなので、無断欠勤を不審に思って探しにきてくれる同僚もいない。

 一人で死ぬことを寂しいとも怖いとも思わないが、家族や友人がすぐそばにいる場所で死んでしばらく気づかれず、数日経って発見されるなんていうのは、あとで世間からどれだけ哀れまれるかと思うと、やはり避けたい。
 わたしが夢に見るのは、どこか遠い、わたしのことを知る人が誰もいない南の島から船を出し、かんかんに照りつける太陽の下で、ため息が出るような美しい空と海を見ながら大好きなお酒を飲んで眠り、そのまま腐って海に溶けていく、という最期だ。
 誰にも気づかれず、ひっそりと地球の一部に戻っていく自分を想像すると、ちょっとうっとりしてしまう。寿命が分かっているなら、本当にこうしたい。

 わたしは今、煮詰まっては「最期の島さがし」のネットサーフィンばかりしている。
 自殺願望はまるっきり無い。

 ああ、旅に出たい。


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本日、深夜24時43分からテレビ東京系列で放送される番組「しょこリータ」のテーマは「ホラリータナイト」。「幽」編集長・東さんをはじめ幽関係の作家さんたちが出演され、怖いお話を語ります。ご興味のあるかたは、ぜひご覧になってみてください! トイレにいけなくなりますよ♪
先週の前編を見て、わたしは実家に泊まりました。
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by etsu_okabe | 2009-02-04 20:34 | 日々のこと/エッセー