小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

ギリギリお花見

a0013420_13461615.jpg 季節の行事が年々ないがしろになっていく中、わたしが唯一毎年欠かさないのは、お花見だ。
 吉祥寺駅ビルロンロンの食品売場でいつもよりちょい豪華な折り詰めのお寿司とワインを調達し、近所の井の頭公園で、池に沈みそうな老桜を眺めながらぐびぐびっとやるのが定番なのだが、今年は少し贅沢をして、屋形船で隅田川の夜桜見物をしようということになった。
 しかし、なんやかやと調整がうまくとれず、結局確保できた時間はこの10日金曜日。船宿に予約を入れると、
「10日は一応、お花見コースの予定です。桜はぎりぎりだと思いますが・・・・・・」
 という返事。
 お願い桜、もうちょっと頑張って~、と祈りつつ迎えた当日、夜を待ちきれずに昼間上野公園に繰り出した時点で、ほぼ葉桜の様を見てがっくり。しかし、はらはら舞い散る桜もまた風情があってよかろうと、夕方には気を取り直し、初めての屋形船にわくわくと乗り込んだ。

 結果として、やはりお花見にはちょっと遅かった。これはまあ、自分が悪いのだからしかたない。それでもこの日が隅田川桜祭りの最終日で、ぎりぎりライトアップの夜桜が見られたのだから、よしとしよう。

 さて初体験の屋形船だが、江戸前の食材をふんだんに使った料理には大満足! 食べきれないほどの天ぷらは、最後にプラスチックパックと紙袋を配ってくれたので、遠慮せずに持ち帰りできた。「これはコースの中では出せないものですが、良かったらどうぞ」と、大きさの揃わない天ぷらまで配ってくれたのは、嬉しいおまけ。
 粋な半纏姿の若いスタッフたちは、きびきびはきはき愛想よく、とても気持ちのいいサービスをしてくれた。

 残念だったのは、船内の照明がとても明るくて、思ったほど夜景が楽しめなかったことと、お酒がおいしくなかったことだ。
 照明は、それこそ提灯の明かりだけだって構わないと思う。地面より下から見上げる東京の夜景というのも乙なので、それをもっと堪能したかった。
 そして、お酒類。
 飲み放題である限り、安酒になってしまうのは仕方ないと思うが、日本酒にしてもワインにしても、安くてもおいしいものはたくさんある。そのへんを、もう少し研究して欲しかった。特に日本酒に関しては、少なくはないだろう外国人観光客に「これが日本酒か、うえー甘どろっ」と思われては、日本人としてとても悲しいので、もう少しグレードを上げるか、もしくは飲み放題でない、いいお酒を単品で用意しておいて欲しい。
 お花見には、多少足が出てもおいしいお酒じゃなくっちゃね!

 というわけで、翌日はリベンジリベンジなどと言いつつふらふらとネオンの下へ。おいしいワインとシングルモルトをいただきました。満足、満足。。。
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by etsu_okabe | 2009-04-12 14:06 | 日々のこと/エッセー