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小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

Over the Rainbow

a0013420_1225383.jpg 仕事先の八丁堀で、パチリ。
♪Somewhere over the Rainbow~ル~ル~ル~(以下、ルルル)
 虹を見ると、必ず歌ってしまう。言わずと知れた、ミュージカル「オズの魔法使い」の劇中歌だ。

 子供の頃の日曜日、朝寝する両親が起きるまで、ベッドで絵本を読むのが楽しみだった。そのために学校の図書館で本を借りておくのだが、たいていすぐに読んでしまって日曜までもたない。だから結局いつも、部屋の本棚にある手垢のついた本から選ぶことになる。
「オズの魔法使い」もこの頃読んだ絵本の中にあり、わたしのお気に入りの一冊だった。
 その後テレビドラマになった(色セロハンのメガネで見ると映像が飛び出すという画期的な番組。ドロシー役のシェリーが可愛いかった)のも夢中で見たし、もう少し大きくなってからジュディ・ガーランドの映画を観て、あの歌にしびれた。

 虹の彼方にきっとある、夢のかなう国
 鳥のように飛んで、わたしはいつかそこにいく

 田舎暮らしに辟易する少女が胸を膨らませて夢見る未来に、幼いわたしは深く共感した。夢は叶うと、無邪気に信じていた頃のことだ。
 今、あの歌を口ずさみながら、わたしは別の意味で心を揺さぶられる。大人になるということは、虹は永遠に追いつけないということを知る旅だと、知ってしまったから。


a0013420_1234413.jpg 右の写真は、わたしが幼い頃何十回と読み返した世界文化社「少年少女世界の名作」シリーズの「オズの魔法使い」(今回調べて知ったのだが、岸田衿子さんの翻訳だった)。
 このシリーズでは他に「青い鳥(いわささきちひろの絵だった!)」「クリスマス・キャロル」「幸せの王子」「おおかみ王ロボ」「小公子」など、強烈に印象に残っているものが多い。一部復刻しているようなのだが、全巻読み返してみたいなあ。







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by etsu_okabe | 2009-05-09 01:30 | 音・詩のこと