小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

お化けと神様の島、不思議な与那国

 今回の与那国は、里家(さとや)の宿泊客がわたし一人だけという、超ラッキーな4泊5日だった。おかげでダーリン独り占め(笑)。
 大好きな東崎(あがりざき)、南牧場、久部良港、『枯骨の恋』に収録されている短篇『アブレバチ』を書くきっかけとなった「クブラバリ」・・・・・・いつもならレンタカーを借りて一人で何度も回るそれらの場所も、今回は光男さんが用事で出かけるのに便乗するとついでに回ってくれたので、知らなかった島の話などをたくさん聞かせてもらいながらの、贅沢な観光となった。

 滞在途中からはほとんど出かけず、昼間は家で二人(光男さんの奥様は、お仕事に出かけてしまう)ごろごろしながら、島の不思議話を山ほど聞かせてもらった。
 わたしが怪談を書いていると知ると、そんな話があとからあとから湧いて出てきたのだ。思いもよらないことだった。これまでの2度の滞在時には、出てこなかった話だ。
 さらにびっくりしたのは、そこに通りかかった近所の人たちも、その多くが当たり前のように人魂を見たり、幽霊や不思議な光を見たりと、新たな不思議話がどんどん出てきたことだ。メモする手が追いつかない。
 そして極めつけは、近所に住む呪(まじな)い師の方に、会わせてもらえたことだった。ここで聞いた話は貴重過ぎて、安易にブログには書けない。いつか小説に生かせればと思いながら、夢中でメモをした。

※これは大事なことなので書いておく。3年前の初めての与那国滞在のときにも、わたしは光男さんに「島に恐い話や不思議な話はないですか」と聞いた覚えがある。しかしそのときにはあっさり「そんなものないよ」と言われた。おそらく、やたらとよその人に話すことではないのだろう。今回こうした話が聞けたのは、わたしたちがそれだけ気を許しあう親しい間柄になれたということかもしれない。だから、このブログを読んですぐに与那国に飛び、やたらとずかずか不思議話を取材するようなことはしないで欲しい。島にはまだ、畏れるべき神様や不思議な力が、確実に存在する。

 というわけで、このたびの八重山旅行も、本当に濃い、濃過ぎて溺れそうな7日間となった。それもひとえに「里家(さとや)」のダーリンこと、光男さんなくしてはありえなかったことだ。大感謝! お化けだけでなく、島の神事についてもしつこく聞くわたしに、辛抱強く丁寧に教えてくださった。そして彼の奥様(わたしの本名と同じ名前!)にも、それはそれはもう、大変なお世話になった。ありがとうございました!

■沖縄・八重山民謡「東崎(あがりざち)」を唄う“ダーリン”光男さん↓↓↓


※こちらのご主人は、宿泊客のみんなから「光男さん」とか「みつおじ」と呼ばれて愛されていらっしゃいます。わたしは最初の滞在のとき「僕はみんなからダーリンと呼ばれている」と嘘をつかれ(笑)、そのままダーリンと。今回彼の「島名」も知りました。隣のおばあちゃんなどは、そちらの名前で彼を呼びます。島の誰もが名前を2つ持っているそうな。これにもびっくり。
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by etsu_okabe | 2009-06-20 04:29 | 旅のこと