小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

喜びの名残り

a0013420_23492157.jpg いつかお会いしたいなあと思っていた人と、ついに会うことができた。
 思いが強すぎたのか、驚いたことに、このわたくし様が緊張した。
 どのくらい緊張したかと言うと、10種類近くの日本酒(全部大当たりのおいし過ぎ!)を飲んだというのに、ほとんど酔わなかったほど緊張した。量でいったら4~5合くらいだろう。わたしと飲んだことのある人なら分かるだろうが、こんなこと、ありえない。
 わたしはお酒は大好きだが、決して酒豪ではない。たいてい1合でいい気分になり、2合で完全に酔っ払い、3合飲んだらお喋りのスピードが上がって、4合飲んだら男女関係なく「初体験の話聞かせろ~」と絡み、5合飲んだら亡父の話か昔の恋の話で泣きだして始末に負えなくなる(いつも相手をしてくださるみなさん、すみませんね)。
 そんなわたしが、緊張のために、そうならなかったのだ!
 いや、家に着いたとたんにばったりベッドに倒れ込んだところをみると、本当のところは酔っ払っていたのだろう。うっふふふ、我ながら可愛いとこあるなあ。

 緊張したからといって、苦しかったわけではない。むしろ、嬉しく楽しく幸せな時間だった。相手が想像どおりの(いやそれ以上の)ナイス・ガイだったので、嫌われまい、好かれたいと思うオトメゴコロが緊張を呼んだのだ。こんな楽しい緊張もなかろう。

 この世の同じ時代に、同じ国に生まれ合わせても、出会える人はごくわずかだ。
 短い、たった一度の人生の中で、ただすれ違うだけだったかもしれない人とひょんなことで言葉を交わし、何年か後にこうして顔を合わせて同じ時間を過ごせたことに、わたしは今、静かに感動しています。
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by etsu_okabe | 2009-08-03 23:57 | 日々のこと/エッセー