小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

女が蛇になる鬼になる、あな恐ろしや悋気の念。文楽・日高川入相花王を観る

 この週末、文楽鑑賞に出かけた。演目は『絵本太功記』と『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』。
 特に『日高川入相花王』は、元ネタである<道成寺>で有名な『安珍・清姫伝説』が大好きなので、どうしても観たかった。

 愛しい男に裏切られ、嫉妬のあまり蛇と化して男を焼き殺してしまう乙女、清姫の苦しみは、どの時代の女であっても共感せずにはおれないだろう。
 それが文楽作品となると、義太夫節の激しい音曲に煽られて、火の粉が舞うような迫力で迫ってくるのだから、泣くより先に体が固まってしまう。我が身が蛇となった地獄の日々を思い出し、息が詰まりそうになる。
 ぐぅおおおお、にっくき安珍~~~~~。

 ところで、文楽で演じられる「渡し場の段」には、安珍は登場しない。愛しい男を追って日高川まで辿りついた清姫が、安珍に買収された渡し守に船を出すことを断られ、身悶え泣き崩れるところから、蛇と化して川を渡りきるところまでが描かれる。二人の馴れ初めもその後のことも一切出てこないのだが、それだけに、清姫という一途な女が、切ない恋心を憎しみに変えていく様がじっくりと表現され、恐ろしい(・・・・・・特に、身に覚えのある者にとっては。ふふ)。

子供向けアニメで、これはスゴイ。ブラボー日本昔ばなし!
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by etsu_okabe | 2009-10-18 23:18 | 映画/芝居のこと