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小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

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悪夢

 友達が「バク」にはまっていると言うので、
「あたしバクの食事するとこ見たことあるよ。ベロが長〜いんだよね」
 などと、若干自慢げに話しました。
 でも。
 あれ、バクじゃなくて、アリクイでした。どう考えても。長〜いベロは、蟻塚のアリを食らうためのもの。
 あー恥ずかしい。バクに謝りたい。

 わたしはもしかしたら、バクを生で見たことがないかも知れません。そう思ったら、無性に見たくなりました。
 とかなんとか言って、久しぶりに丸一日使ってどこかに遊びに行きたいだけかもしれない。
 山のように仕事はあるので、明日もそんなことできません。井の頭公園の花子(老象)に、挨拶でもしてこようかな。 ......まだ生きてるよね?

 花子を見ると、子供の頃読んだ「かわいそうなぞう」を思い出して切なくなります。

 そういえば間もなく終戦記念日(敗戦記念日)。

 わたしはただ闇雲に「戦争反対!」を叫ぶ声を、恥ずかしく感じます。
 どの立場から誰に向かって言っているのか分からない「反戦」は、空っぽで、傲慢です。
「てめーら戦争なんかしてんじゃねぇ! 人を殺すんじゃねえ!」
 って、あなたは自分が戦争をしてないとでも思っているの? と、問いつめたくなります。
 日本という国に所属して納税している限り、わたしたちは全員、どこかの誰かを殺す手伝いをせっせとしているんだと言うことを、棚に上げてはいけない。
 だからわたしの反戦は、「わたしを人殺しにしないで」です。
 日曜日に動物園にも行けないほど働いて納めた血税が、未来に友達になったかもしれない誰かを殺しているなんて、堪えられません。

 誰でもきっとそう思っているのに、なくならない戦争。それはやっぱり、どこかの誰かにとって“なくてはならないもの”だからなんでしょう。
 悲惨、無惨、地獄を座布団の下に敷いて、その上で肥えて高笑いしている人がいる。それは、誰?

 この悪夢から、人は目覚める日がくるんでしょうか。

 バク、いや獏は、人の悪夢を食べてくれるといいます。
 食べても食べても食べきれないほどの悪夢だらけで、獏は今、フードファイター状態でしょう。
 ごめんね、獏。
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by etsu_okabe | 2006-08-13 02:14 | 日々のこと/エッセー