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小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

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a0013420_12374543.jpg シルバーウイーク目前の某日、経堂にあるギャラリー「街路樹」、舘野鴻(たてのひろし)さんに会いに行く。
 この日は舘野さんの絵が飾られているだけでなく、彼が教える絵の教室も開かれていて、わたしが友人と訪れたギャラリー閉店間近にも、二人の生徒さんが美しい虫を描いていらした。
 まず感動したのは写真の手書きPOP。
 ここで作品展を開かれている間、「枯骨の恋も置きましょうよ」と言ってくださった舘野さん、なんと本当にわたしの本をご自身の著書(絵本)「しでむし」の横に置いてくださっただけでなく、こんな素敵な一文を添えてくださっていたのだ。
 感激に打ち震えていると、ギャラリーのご主人浅井さんがわたしの酒好きをききつけ、ご自宅からとっときの酒「花巴」を持ってきてくださった。絶品! 絵を見に来たはずが、酒盛りに・・・・・・。

a0013420_12382167.jpg 翌々日、舘野さんにサインをいただいた「しでむし」を抱えて、国際フォーラムへ。9月16日~18日まで開催されていた「イノベーションジャパン2009」に、わが父方の本家「アジアパン」が、群馬大学との共同研究製品「小麦ブランブレッド(ふすまパン)」をひっさげて、参加していたのだ。
 この日は、連日詰めていた従姉のお手伝いのために行ったのだが、これまでじっくり見学したことのなかったガラス館をあれこれ散策してみたりと、手伝いに行ったのか邪魔しに行ったのか・・・・・・。虫好きの従姉にサイン入り「しでむし」をプレゼントして許してもらう。
 せっかくなので、帰りはガード下の渋い焼き鳥屋かなんかでイッパイ、といきたいところだったが、夜は待ちに待った彼らのライブ! 下北沢へすっ飛んで行く。

 リトルキヨシトミニマム!gnk!のワンマン、久方ぶりに前の方で見させてもらった。これだけが自慢の“古いファン”なので、それこそお客が3人しかいないところで歌うキヨシ君(まだ一人でやってた頃のこと)も見てきている身としては、彼らがどんどん大きくなって、たくさんのお客さんを叫ばせ、こぶしを上げさせ、躍らせ、ため息つかせ、笑わせ泣かせしているのを見るのは至福。そんな様子も含めて堪能したくて、いつもは最後列で見ているのだ。
 たまには二人の顔がしっかり見えるのもいいな、などと思いながらジンライムをぐびぐび煽っていると、あれよあれよとフロアは満杯。老若男女(彼らのファンは本当に幅広い!)が、二人の音に酔うさまを、前から眺めさせてもらった。ああ、すごいなあ~。ええいもう一杯飲んじゃえ!
 てなわけで、すすむすすむジンライム。わたしは普段カクテルは滅多に飲まないのだが、ライブハウスではジンライムを頼むクセがある。理由はわからない。RCの「ジンライムのお月さま~♪」の影響だろうか。
 せっかくいい気分で酔ったのに、家に帰ったら仕事・・・・・・しえ~~~。

 翌土曜日、某博物館へ、午前は古文書、午後は江戸期民間信仰の講座を受けにいく。頭、完全に眠っている。まだからだのどこかにジンライムが。
 しかし、日が暮れればネオンが恋し。夜は神楽坂に移動し、名古屋から上京中の友人と飲む。
 しゃぶしゃぶの店だったのだが、季節限定の「蒸ししゃぶ」つーのを頼んでみた。うむ、旨し! なにより日本酒がよろしかったので、そしていつでも刺激的な友人の話が面白すぎて、ついつい長っ尻。4、5時間いたような気がするが、気分よく帰宅。

 いい酒はあとに残らない。を、実感しながら翌日曜日、さわやかに目覚めて、念入りに化粧。
 この日は従妹の結婚式。しかも、披露宴ではわたしが司会を務めるのだ。それもただの司会じゃない。国際結婚なので来賓に外国人が多いため、バイリンガル司会である。
 泣きを入れて花嫁本人に英語台本を書いて送ってもらい、前日にはちょうど帰国中の妹(これも国際結婚)に発音をチェックしてもらうという、ギリギリのドタバタ司会ではあったが、列席の皆さんのご協力と愛でもって、つつがなく(多分)終了。
 近くのホテルでの2次会は、「プチ・いとこ会、親戚会」と化した。
 閉店時間無視、伯母の札幌土産堂々と持ち込み食いなどの暴挙にもかかわらず、ホテルのかたたちの温情で楽しい宴を過ごさせてもらった。ここでは主にワイン。とてもおいしかった。

 当然のことながら、月曜日はぴくりとも動けず。まるで病人のごとく、ふらっと起きてはお粥をすする一日。
 人生初の「シルバーウイーク」、なかなかに酒三昧で、満足満足。花嫁従妹からもらったブーケ、さてご利益はいかに。
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by etsu_okabe | 2009-09-24 06:47 | 日々のこと/エッセー
 待ちに待ったリトルキヨシトミニマム!gnk!のワンマンライブがとうとう今夜!

 9月18日(金) 18:30/OPEN 19:00/START
 @下北沢 Club Que

 ここ数日、キヨシ君ゲンキ君と電話で話したが、メジャー第一弾の音源を録り終えたばかりの彼ら、なんだか「シャキン!」と音でもしそうな、ぐぐっとでっかくなった感じで、ますますライブが楽しみになった。
 ギターとドラムと声2つ。これだけを武器に彼らが生み出す音楽は、実に自由でしなやか、そして繊細で優しい。そのライブに身を浸すと、熱くなったり甘くなったり切り裂かれたり抱きしめられたり。ドラマチックな音に包まれて、あっと言う間に彼らの世界に連れていかれる。

 今日の当日券があるのかどうか、確認し忘れてしまったが(ワンマンは毎度完売だ)、興味のある方はぜひお問合せの後お運びを。損はさせないと、こればかりは胸を張って保証する。

>>リトルキヨシトミニマム!gnk! 公式サイト
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by etsu_okabe | 2009-09-18 08:18 | 音・詩のこと
 あれはたしか、林真理子さんのエッセイだったと思う。ずいぶん昔に読んだので細かいところは曖昧だが、だいたいこんな話だった。

 彼女は、二人の男の間で迷っていた。どちらも魅力があり、捨てがたい状況。
 そんなある日、海外へしばらく行くことになったので、二人にその旨を知らせる。すると、それぞれ違う返事が返ってきた。
●A男「いつ帰ってくるの? ふうん、じゃあ帰ったら連絡してくれよ」
●B男「いつ帰ってくるの? ふうん、じゃあその頃連絡するね」
 彼女は迷わず、B男を選んだ。

「わかるうっ」
 読み終えて、うなったことを覚えている。
 そうなのだ。男には大きくわけて、この2種類がいる。
 たとえば、楽しく過ごしたあとの別れ際、「何かあったらまた誘うよ」と言う男と、「何かあったらまた誘ってよ」と言う男。「機会があったら会いましょう」という話があったあと、すぐにその「機会」を作る男と、こちらから連絡しない限りダンマリの男。
 
 好かれているかそうでないかの差、かもしれないが、そうだとしても、男性から女性にとる態度として「するよ」と「してよ」の差は激しく大きい。
 男性は覚えておいて損はないと思うが、さほど好いていない男にも「するよ」を繰り返されると、女心はよろっと動く。これは本当だ。逆に、好きで好きで追いかけていても、「してよ」の言動一発でさーっと醒めることもある。
 アプローチするとキモイと思われる、ウザがられる。そう勘違いしている男性が多い。しかしそれは、大きな間違いだ。女を代表して言わせてもらえば、キモイのは「ひとりよがりのアプローチ」であって、素直なアプローチはたとえ相手を好いていなくても、嬉しく感じるものだ。

 まもなく結婚する男友だちがいる。彼女とは合コンで出会い、一目惚れしたそうだ。すぐにアプローチしたが、彼女はまったく彼のことなど眼中になく、相手にされない。しかし彼はあきらめず、何度もアタックを繰り返し、とうとう彼女の心を動かして、結婚まで辿り着いた。
 この男、とにかく優しい。気遣い、心配りに時間も労力も惜しまない。そしてそのことを押しつけない。自分がやりたいからやる、そのスタンスで好きな人に「するよ」のサービスができる性格なのだ。そのことが、気のなかった彼女の心を動かしたのだろうということは、容易に想像がつく。

 繰り返すが、おおかたの女性は「するよ」の男性が好きだ。「してよ」の男性は一瞬追いかけたくなるが、すぐにその薄っぺらさにつまらなくなる。
「するよ」ができない男性諸氏よ。好きな女性がいるのなら、連絡する、誘う、機会をつくる。騙されたと思ってこれを素直な気持ちで繰り返してみて欲しい。きっと、成就する。……保証はしないけども。
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by etsu_okabe | 2009-09-17 14:19 | 日々のこと/エッセー

怪談の宴2009の長い週末

 9月12日(土)、怪談の宴2009に参加しました。
 ご来場くださった皆様、ありがとうございます。
 また、会場で販売していた本は完売したと聞きました。ということは、『枯骨の恋』も? ありがとうございます。「女子福袋」をご購入された方には、メッセージカードが入っていたかと思います。乱筆で申し訳ありませんでしたが、前の晩、眠い目をこすりながら精魂込めて書きましたので、どうぞお許しください。
 
 本編の宴はもちろんのこと、修学旅行のような打ち上げの宴も、大変楽しいものでした。目の前で繰り広げられる京極夏彦さんと平山夢明さんの即興漫才(?)は、さながらエリック・ドルフィーとハービー・ハンコックの名セッションのようで(見たことないですが)、ぽ〜っとのぼせながら拝聴しておりました。
 わたしは翌日早くに帰らねばならなくて、深夜の宴に参加できず、これだけが残念でした。昔はそんなのへいっちゃらで、一晩中遊んで一睡もせずに翌日仕事に行くなどということもできたのですが、さすがに40を越えては無理なのです。
「ああ、もうちょっと皆さんとお話したかったなあ」
 と思いながら、秒殺で眠りこけました。

 ところが、このような犠牲のうえに挑んだ翌日の「用事」では、望んだ結果は得られず。がっくり落ち込みながら、吉祥寺に戻って「いせや」に直行という顛末。
 はあ〜、長い週末だった〜〜〜〜。
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by etsu_okabe | 2009-09-16 13:05 | 小説関連の活動など
 旅以外はひきこもりがちな生活を送っているわたしにも、年に何度か「はずしたくない用事が重なる日」というのがある。今年はそれが9月12日の午後にきた。

 都内某博物館での歴史講座(富士講関連)
 大井町で「幽」主催のイベント「怪談の宴」
 その打ち上げ
 友人のシナリオデビュー番組「中学生日記(NHK)」放送
 与那国島「里家」仲間たちの集まり

 もちろん、「怪談の宴」が最優先となるので、他は泣く泣くあきらめた。
 中学生日記は再放送があるようなので良かったが(わたしはテレビを持たないので録画ができない)、歴史講座と与那国集会は本当に残念。特に与那国!次回は絶対に!!
 さあそのぶん、怪談の宴はとことん楽しむぞ~。

 余談だが、翌13日には大好きな人のライブがある。もしこれまでもが重なっていたら、わたしはどうしただろう。何か月も前から楽しみにしていて、予約もしていたライブだ。ライブっていうか、ラブ? いやいや(ははは)。
 愛か怪談(小説のお仕事)かと問われて、ソッコーで愛をとりそうなわたし。そうやって、人生ダメにして生きていく。今回は本当に重ならなくてヨカッタヨカッタ♪
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by etsu_okabe | 2009-09-11 04:34 | 日々のこと/エッセー

旅の空

 友だちのチェ・ジェチョル君が、太鼓を叩きながら東海道を歩いて旅しています。
 滅多に「男になりたい」とは思わないわたしですが、唯一、こういう旅だけは男の子にしかできないと思うので、とても羨ましい。

 旅には二種類あります。
 行く旅と、帰る旅。
 自分のことを知る人がいない場所へ「行く旅」も、迎えてくれる人が待つ場所へ「帰る旅」も、わたしは愛しています。昔は「行く旅」ばかりだったのに、近ごろ「帰る旅」が多いのは、それだけ年を重ねたということでしょうか。
 心地よい開放感と孤独感に浸りながら、初めて見る景色、初めて聞く言葉、初めて食べる味を身体中が吸い込んでいく「行く旅」に、久し振りに出てみたくなりました。


▲くるくる回るほどリズムが冴えてくる気がするのはわたしだけでしょうか。


▲とっても素敵な旅の様子。

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by etsu_okabe | 2009-09-08 22:30 | 旅のこと

声だしていこ~♪

a0013420_102195.jpg先日のエフエムぐんま「SPANGLE!」出演にあたりまして、ホームページのゲスト帳にも掲載していただきました。
今、エフエムぐんまでは「声だしていこ~キャンペーン」というのを展開中とのことで、こんな感じになってます。
⇒エフエムぐんま・ゲスト帳

ここでも怪談の宴2009のことを載せてもらってますが、「もちろん岡部さんも出演します。」と書いていただいちゃいました。出演というほどのものでもないのですが・・・・・・皆さんにお会いできること、楽しみにしてます!
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by etsu_okabe | 2009-09-08 10:07 | 小説関連の活動など

25年前の恋

「あなたは、俺が本気で好きになった女性だった」
 そう言ってわたしを見つめた目尻に、あの頃にはなかった深い皺がある。仕事をしている手は、荒れてがさがさだ。でも、憎めない笑顔は変わらない。25年前に恋人だった人は、なかなか素敵に年をとっていた。

 前橋に帰った日、色々な偶然が重なって急に彼と顔を合わせることになってしまったが、たった3か月しかもたなかった恋愛はわたしにとってそれほど大きな思い出も思い入れもなく、会うまでは正直言って、気が重たかった。

 25年前。高校を卒業したばかりの子供だったわたしに対し、彼は1年しか年長とは思えないほど大人びた人だった。学校を卒業したら実家に戻って、将来後を継ぐことになる父親の会社に入らなければならない。そのことを何の抵抗もなく受け入れ、地に足をつけて勉強をしている人だった。ナンパと遊びのことしか考えていない同級生たちとは一歩離れて、年上の人や経営者の先輩などとつき合うことが多かった。将来を決めているからか、言葉にしなくても「結婚」が彼の頭の中にあることはわかっていた。わたしはそれが、恐ろしかったのだ。
 わたしにはまだ、将来を決める覚悟などまったくできていなかった。バンド仲間とちゃらちゃら遊ぶことが何よりも楽しかったし、夢もあった。一日でも早く故郷を出て、見知らぬ街で暮らしてみたかった。
 そんなわたしの日々の行動は、彼には危なっかしくて不安だったのだろう。今にしてみればしかたないと思うが、彼はわたしの生活を干渉するようになった。冗談じゃない。世の中で最も嫌いなことが「束縛」だったわたしは、自由を得るために嘘をついた。当然疑われ、ますます干渉は強くなった。あとは不毛な喧嘩の連続だ。
 3か月でわたしはギブアップした。彼は泣いたけれど、わたしは一滴の涙も出さなかった。心優しい一人の人間を傷つけておいて、「あ~せいせいした!」などとほざく子供だった。彼の方はずっとこの恋愛を引き摺っていたそうだ。そういえば、何度か電話がかかってきたっけ。そんなときも、わたしはきっと冷たい態度をとったと思う。

 彼は父親の会社を継いで、しっかり経営者になっているようだ。家庭も円満なのだろう。奥さんはきっと、彼と一緒に苦労をしながら会社も家庭も支えてくれる、優しい人に違いない。そんな様子が分かる落ち着いた態度の彼を見ていて、色々な思いがよぎった。
 あの頃わたしがもう少し大人だったら、彼とのつき合いの中で得られたものがたくさんあったはずだ。せっかく恋人になったのに、わたしは大切なことをおざなりにしてしまった。
 少しは大人になった今だから、分かる。結婚をして幸せになりたかったら、こういう人と一緒になればいい。わたしには、そのチャンスがあったのだ。そしてそういう幸せを、わたしはあの頃から今日まで、ずっとずっとずうーーーーっと、強く手に入れたいと思えないで生きてきた。そういう性分なのだろう。

「ごめんね。あの頃のわたしは、どうしようもないガキだったの。許して」
 わたしがそう言うと、彼は懐かしい笑顔をこちらに向けた。
「25年後にこうして会えると分かっていたら、俺は結婚しないで今日を待ってたよ」
 冗談だとわかっていても、嬉しい気持ちがふわっと胸に広がって、体温が1、2度上がったと思う(笑)。以来3日間、この台詞はわたしをニヤニヤさせた。

 何の思い出も思い入れもないなどと思っていたが、そんなことはなかった。ほんの一瞬の間だったけれど、彼との時間があって、今のわたしがいる。
 話していて、当時彼がわたしのことをどれだけ理解し、受け入れようとしてくれていたかが分かり、本当に驚いた。そのことを知れと、昼間墓参りをした父親が、わたしと彼を引き合わせたのかもしれないな。
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by etsu_okabe | 2009-09-06 22:13 | 日々のこと/エッセー
本日9月4日(金)、FMぐんまの「SPANGLE」(11:30 〜 14:55放送)に出演します。
出させていただいたのは、前回と同じ「人間力向上委員会」のコーナー。今回は電話ではなく、前橋のスタジオにお邪魔して収録してきました。

パーソナリティの櫻井三千代さん、ほんっっっとうに魅力的な女性でした。そのうえ、わたし的に大変な「ネタの宝庫」……掘り下げたい……。
彼女のおかげで緊張もなく、もんのすごく楽しくお話できました。あんまり気持ちのいいテンポなので、恋愛話などもあれこれ話してしまいました。
もちろん、9月12日「怪談の宴」の宣伝もぬかりなく。

群馬地域の方、ぜひお聴きください♪
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by etsu_okabe | 2009-09-04 01:38 | 小説関連の活動など