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小説を書いたり、酒を飲んだり、恋をしたり|岡部えつ


by etsu_okabe

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罪深いのはどっちだ

 有名人のお忍びデートをツイートしてしまった某ホテルのアルバイトの女子大生が、ネット上で激しくバッシングされるというできごとがあった。
 確かに彼女のしたことは、ホテルという場所柄、してはいけないことである。ホテル側も、顧客のプライバシー守秘義務については、従業員に徹底指導しているとの発言をしていた。彼女はその禁則を破った点について、罰せられてもしかたがない。
 ただし、彼女を罰することができるのは、社則に違反されて顧客からの信頼を失うという迷惑を被った、彼女の雇用主であるホテルだけのはずだ。ホテルとはなんの関係もない、ましてやお忍びデートを暴露された有名人とも一切無関係の第三者が、彼女の実名、顔写真、大学名、所属サークル名、出身高校名までもをネット上に晒し、「これでもう就職無理だな」というコメントとともに糾弾してよいはずがない。
 しかし、こんなことをする下衆野郎が、世の中にはいるのだから虫酸が走る。

 彼女の犯した罪は、ホテルの従業員でありながら、その社則に違反して、顧客のプライバシーを暴露してしまったことである。
 来店した有名人カップルを見たのは、彼女だけではないはずだが、他の従業員は規律を守り、誰もネットに書き込んだりはしなかった。彼女だけが「まだ誰も知らないビッグニュースをわたしは知っている」ということを世間に知らしめる快感を得たくて、書いてしまったのだ。

 彼女がネットで叩かれ始めると、どこのホテルなのか、どの店なのか、誰なのかと、多くの人が犯人探しを始めたことは、想像に難くない。世の中は、失敗を犯した人間を叩きのめしたくて、うずうずしている。
 少しネットに慣れている人であれば、彼女のツイートのログを漁ったり、アカウント名から他のSNSやブログを特定して、さらに彼女に迫ることなど朝飯前だろう。そんな苦労をしなくとも、一緒に働く同僚やツイッターでフォローしあっている友人などは、最初から犯人が彼女だと知っている。
 しかし、彼女が特定できたからといって、その個人情報をネット上に晒そうという者はいなかった、一部の賤しい人間を除いては。
 その人間たちだけが、「まだ誰も知らないビッグ情報をわたしは知っている」ということを世間に知らしめる快感を得たくて、知り得た情報をネット上に晒しあげ、社則を破るという罪に対してあまりに大きな罰を、その資格もないのに彼女に下したのだ。

 いったい、どちらの罪が重いだろう。

 このことで彼女の身になにかが起きたり、彼女の将来が破壊されるようなことがあったとき、彼らはそれ相当の罰を受ける覚悟があるのだろうか。
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by etsu_okabe | 2011-01-24 23:53 | 日々のこと/エッセー
 値上げ以来、「煙草をやめる!」と頭から湯気をあげて頑張る人が増えている。
 健康のためにはそれもよかろうが、長きにわたってさんざん依存してきたものを、そう簡単に体と心の両方から切り離せまい。だから苦しむ。苦しいことは辛いから、挫折する。その繰り返しを、わたしも昔、何度か経験した。

 そこで思い至ったことがある。
 「絶対吸わない」などと決めるから、たった1本吸っただけで、「負けた」と言って、やすやすとスモーカーに戻ってしまうのではないか。たとえ1本吸ったって、次の1本が一週間後、ひと月後、半年後だったら、健康には問題なしではないか。
 つまり、依存状態から抜け出さえすれば、それでいいのではないか。

 そうしてわたしは今、年に3、4回は喫煙する「煙草はたしなみます。しかし、依存はしていません」という身になった。
 これが、わたしが煙草への依存から開放された道のりである。まったく苦しむことはない。
      ↓↓↓

1.煙草への依存から抜けだそうと思い立つ。

2.煙草を吸いたくなったとき、火をつける前に一度大きく深呼吸してから、本当に今吸いたいか、と自問する。吸いたければ吸う。そうでもないなと思ったら、煙草をしまう。

3.ひたすら「2」を続ける。だんだん「そうでもないな」の回数が増える。

4.数か月~半年くらいして、「そうでもないな」が圧倒的になり、外で煙草を吸うことがほぼなくなったら、煙草を持ち歩くのをやめる。家には保管しておき、自由に吸う。外で吸いたくなったら、もらい煙草でしのぐのもよし、買ってもよし。

5.ひたすら「4」を続ける。だんだん家でも煙草のことを忘れるようになる。ほぼ吸わなくなっても、煙草を捨てたりせず、ジップロックの袋に入れて冷凍しておく。


 古い洋画などを見ていると、かっこいい女が細身の煙草をすぱっと吸うシーンに、しびれることがある。酒と同じで、「喫めません」より「たしなむ程度に」がかっこいいと、わたしは思うのだ。
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by etsu_okabe | 2011-01-20 03:38 | 日々のこと/エッセー