小説推理9月号「とっておきシネマ」に寄稿しました
2011年 07月 31日
発売中の『小説推理9月号』(双葉社刊)、「とっておきシネマ」のコーナーに、寄稿させていただきました。とりあげた映画は、今春日本で公開された『白いリボン』の衝撃がまだそここでくすぶりの煙を上げている、ミヒャエル・ハネケ監督の『ピアニスト』。2002年の公開時、わたしの周囲でいろんな人たちがいろんな意見でこの物語を語ろうとした、そんな作品です。
特異な環境下で特異な恋をする主人公エリカが、平成の冴えない空気の中でアップアップと生きる中年女たちに与えた共感は、それはそれは恐ろしいものでした。
ある意味その恐ろしさを飯の種にしているわたしにとって、この作品の持つ悪意と純粋さは、ことあるごとに思い返さねばならない、経典のようなもの。という意味で、とてもとても大切な映画なのです。
興味を持ってくださいましたら、ぜひ読んでみてください。そして映画も、観てみてください。
by etsu_okabe
| 2011-07-31 17:39
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