女の一人酒場
2011年 10月 29日
声を大にして堂々と好きだと言えるものはそうないが、これだけははっきりと、
「酒場が好きだ」
重たかったり干涸びていたり熱かったり冷たかったり、様々なモノを背負った人たちが、荷物を降ろしにやって来る。そこにはそれを丸ごと受け取って、しゃっしゃとさばいてくれる店主がいる。しかし両者の間には磨き上げられたカウンターがあり、決してなあなあな馴れ合いは許さない。お尻も背中も温かいが、あくまでも薄情。こんな居心地のよい場所、他にあろうか。
わたしも客として、荷を降ろしにドアを開ける。行くときは一人、多くても二人だ。示し合わせて大勢でわいわいと行くのは、たとえそこが居酒屋であってもバーであっても、役目はレストランだとわたしは思っている。酒場とは、盛り上がる場所ではなく、しんみりとものを思う場所なのだ。
今夜も荷物を抱えた一人ぼっちが、あっちのネオン、こっちのネオンと寄り集まり、アルコールとニコチンと小さく流れる音楽を胸に染み込ませ、慰められているのだろう。
ああ、いいなあ。
「酒場が好きだ」
重たかったり干涸びていたり熱かったり冷たかったり、様々なモノを背負った人たちが、荷物を降ろしにやって来る。そこにはそれを丸ごと受け取って、しゃっしゃとさばいてくれる店主がいる。しかし両者の間には磨き上げられたカウンターがあり、決してなあなあな馴れ合いは許さない。お尻も背中も温かいが、あくまでも薄情。こんな居心地のよい場所、他にあろうか。
わたしも客として、荷を降ろしにドアを開ける。行くときは一人、多くても二人だ。示し合わせて大勢でわいわいと行くのは、たとえそこが居酒屋であってもバーであっても、役目はレストランだとわたしは思っている。酒場とは、盛り上がる場所ではなく、しんみりとものを思う場所なのだ。
今夜も荷物を抱えた一人ぼっちが、あっちのネオン、こっちのネオンと寄り集まり、アルコールとニコチンと小さく流れる音楽を胸に染み込ませ、慰められているのだろう。
ああ、いいなあ。
by etsu_okabe
| 2011-10-29 17:29
| 女の一人酒場















