小説家です|岡部えつ


by etsu_okabe

文月メイさんの「ママ」という歌について思ったこと【追記】

 前の記事を書いたあと、Twitterで「歌手自身の釈明もありますが、岡部さんの好意的な解釈とはほど遠いと思いますよ」というリプライが来た。添えられたリンク先に、文月メイさんの文章があったので読んだ。
 なるほど確かに、彼女の言う"子から親への無償の愛"というのは、わたしが思う"保護が必要な間は、愛されるために愛してしまう悲劇"ということとは、微妙にイコールではない。
 つまり、わたしはこの歌の解釈を、間違ったというわけだ。
 だとしても、わたしはこの歌い手さんに対して「歌詞を書き直せ」とも「音源の販売やネットへのアップをやめろ」とも言う気はない。むしろ、アーティストとして一度世に出した歌は、どんな批判や作者の意図から外れた賛同にもみくちゃにされても、凛としてただ歌い続けて欲しいと思う。「子から親への無償の愛」を信じて書いたなら、信じて歌うべきだ。彼女が児童虐待に関わる仕事をしている立場なら話は別だが、彼女は、歌手なのだから。
 そしてわたしは、歌詞の内容とは関係なくタイプとして好まないあの歌を、今後聴くことはないだろうが、もし聴いて感想を求められたとしたら「ちょっと異議あり」と言い続ける。もちろん彼女の他の歌で好きなものがあれば「好き」と言う。
 歌と聴衆との関係とは、そういうものだと思う。小説と読者も、映画と観客も、しかり。
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by etsu_okabe | 2013-11-16 23:51 | 音・詩のこと